家計がいつも赤字で困っている、借金が減らない、資産運用について知りたいなど、お金に関する悩みは尽きないものです。一人で考えても解決できない悩みは、専門家に相談をしてみましょう。
お金に関する悩みは幅広く、お金の相談先もいろいろあります。お金の相談先にはどのようなところがあるか紹介します。
お金の相談をすることで得られるメリットや相談先の選び方、お金の相談をする際の注意点や準備しておきたい点などについても解説します。
- お金の相談は悩み別に選ぶ
- 銀行や証券会社はローンを組んだり貯金をしたり目的が明確な場合の相談先としておすすめ
- 資産運用から家計のやりくりなどさまざまなお金の相談ができるFP
- 保障を受けながら貯蓄もしたい!保険会社や保険代理店は保険に関するお金の相談におすすめ
- 生活費や保険料の支払いに関する相談なら市役所や区役所などの公的機関がおすすめ
- 慰謝料や債務整理などのお金の相談ができる弁護士は代理人として話し合いもしてくれる
- 個人事業主や会社経営をしている人で税に関するお金の相談は税理士がおすすめ
- お金の相談をする際には内容や要望などを整理する
- 相談先は相性が合い話しやすいなどストレスなく会話ができることも大切
- 専門家への相談は必要?お金の相談をするメリット
- 生活費に困窮する前に!お金の相談をした方がよいケース
- 「お金の相談」に関連するよくある疑問
- お金に関する不安や疑問は専門家に相談してみる
お金の相談は悩み別に選ぶ
お金の相談先は銀行や保険会社、FPなどさまざまです。どの相談先を選ぶかは、相談したい内容や悩みによって異なります。
相談したい内容 | おすすめの主な相談先 |
---|---|
家計の見直しに対するアドバイスがほしい | FP、市役所や区役所などの公的機関、銀行 |
投資や資産運用について知りたい | 銀行、FP、証券会社 |
貯金のおすすめ方法について知りたい | FP、銀行 |
どの保険に加入すればよいか相談したい | 保険会社、FP、税理士 |
生活費が足りないのでお金の相談をしたい | 市役所や区役所などの公的機関、銀行 |
住宅ローンや教育ローンを組みたい | 銀行、FP |
借金の返済に困っている | 税理士、弁護士、FP、銀行 |
税金に関する相談がしたい | 税理士、弁護士、市役所や区役所、税務署などの公的機関 |
遺産相続について知りたい | 弁護士、税理士、保険会社、銀行、市役所・区役所などの公的機関 |
お金の相談といっても内容はいろいろです。それぞれの悩みに対して専門的な知識がある相談先を選ぶことで、適したアドバイスをもらえます。
銀行や証券会社はローンを組んだり貯金をしたり目的が明確な場合の相談先としておすすめ
銀行や証券会社は、借り入れや投資、資産運用など目的が明確な場合におすすめのお金の相談先です。
借り入れをする目的や理由が決まっている、金融商品の選び方を知りたいなど、お金の相談に関して知りたいことや目的が決まっている場合は、銀行や証券会社に相談すると適したアドバイスを受けられるでしょう。
銀行や証券会社はさまざまな金融商品やサービスを提供している
家を購入する際や子どものためのローンを組みたいなどの借り入れや、積立預金をしたい、投資をしたいなどといったお金の相談は銀行がおすすめです。
銀行には住宅ローンをはじめ、教育ローンや車のローンなど目的に合わせたローン、使い道が自由なフリーローンやカードローンがあります。銀行は高額な資金が必要な場合に、お金を借りる相談ができます。
また、お金を貯めたい場合は、定期預金や積立定期預金、貯金預金などいろいろな種類があり、相談をすることで希望に合わせた貯金ができるでしょう。
お金を預ける相談だけでなく、投資信託のように「投資」といったお金の相談ができるのも銀行や証券会社の特徴です。
金融商品は種類が多くリスクもあるため専門家に相談するのがおすすめ
投資などの金融商品はさまざまな種類があります。特に初心者の場合、選び方を間違うと損失を被ることになります。
専門家からアドバイスを受けることも上手な投資のためのポイントです。「投資」は、得もすれば損もしますから、商品の特性を理解して購入することが大切です。理解できなければ、購入すべきではありません。
それぞれの金融商品の特徴やリスクを把握し、適した投資をするためにも、銀行や証券会社への相談はおすすめです。
投資に関する商品を専門的に取り扱っているのが証券会社です。特にネット証券などは豊富に扱っているので、選択の幅が広がるでしょう。
銀行は取り扱い商品が少ない場合もありますが、保険商品やローンなども踏まえ、総合的なアドバイスをもらえるのがメリットです。
系列会社の商品などをすすめられることがある
特に大手の銀行や証券会社は、系列企業の商品を取り扱っていることも多いものです。そのため、企業や銀行などの都合で金融商品をすすめられることもあります。
グループ企業や系列企業などの商品ばかりを提案されるようなら、他の相談先も検討した方がよいでしょう。
長期的な関係を期待できないことがある
投資は長期的に行っていきたいものです。そのためにも、担当者とは良好な関係を築きたいもの。しかし、銀行などは転勤や異動などがあるため、担当者が短期間で変わってしまうことがあります。
付き合いが長い方が考え方などの通じやすいため、長いお付き合いをしていきたいものですが、銀行や証券会社の場合、それができない可能性もあります。
資産運用から家計のやりくりなどさまざまなお金の相談ができるFP
FP(ファイナンシャルプランナー)は、今の生活や将来のためのお金に関するさまざまな悩みをサポートするのが仕事です。
FPには次のようなさまざまなお金に関する相談ができます。
- 家計の管理ややりくりにおけるお金の相談
- 貯金の方法
- 教育資金の準備の仕方
- 住宅のためのお金の相談
- 介護のお金の相談
- 老後資金について
- 資産運用のポイント
- 保険の選び方
- 相続や贈与について
- 所得税や医療費控除など税金について
希望の生活をするために必要なお金の相談に対して、納得できるプランや方法を設計・提案するのがFPの役割です。お金に関する幅広い知識を持っているので、さまざまな悩みを相談できます。
相談者の悩みを解決するため現状の把握やデータから資産設計をしてくれる
お金のプロとも言われるFPは、家計の悩みや保険、貯蓄、資産運用や年金、教育資金などさまざまな知識をもとに、相談者の要望に対応できる資産設計をします。
現在の家計の状況やお金に関する考え方、将来設計、家族構成、資産や借り入れなどの状況を把握し、適したアドバイスを行います。
また、相談内容によっては、弁護士や税理士、公的機関などを紹介してくれる場合もあります。
FPには無料相談ができるケースと有料の場合がある
FPには企業(保険会社や不動産会社、銀行など)に所属しているケースと、独立して活動をしているケースがあり、企業に所属している場合には無料でお金の相談ができますが、独立しているFPにお金の相談をする場合、有料になることがあります。
企業に所属するFPにお金の相談をする際の注意点としては、所属している企業の商品やサービスがメインになりやすい点です。
しかし、無料なので気軽に相談でき、所属する企業の商品やサービスを契約した場合は、契約後のフォローもしっかりしてもらえる点はメリットです。
企業などに所属せず独立して活動しているFPであれば、特定の商品やサービスにかたよることなく、さまざまな商品やサービスを紹介してもらえるでしょう。
FPのレベルはさまざまなので慎重に選ぶことが重要
FPにお金の相談をする際は、FPの経験や知識、得意とする分野などを確認するなど、慎重に選ぶ必要があります。特に独立して活動をしているFPのレベルはさまざまなので、相談する際には評判や口コミなどをチェックして選ぶようにしましょう。
FPを選ぶ際は、資格や種類が目安の一つとなります。一般的なFPの資格や認定としては、FP技能士、AFP資格とCFP資格があります。
資格や認定 | レベルや要件 | 種類 | 更新 |
---|---|---|---|
FP技能検定 | 1~3級 | 国家資格 | なし |
AFP資格 | FP技能検定2級合格、AFP認定研修の修了者 | 日本FP協会認定資格 | 2年ごと |
CFP資格 | AFP認定者、CFP資格審査試験の合格者、CFPエントリー研修の修了者、一定の実務経験者 | 日本FP協会認定資格 | 2年ごと |
CFP資格は世界25ヵ国・地域で認定された上級資格で、世界水準のファイナンシャル・プランニングを提供できることを証明します。
また、FPにも保険や家計管理、保険など得意分野があるので、自分の相談したい分野に合ったFPを選ぶようにしましょう。
さらに、実績や経験、ほかの専門家とのネットワークなどもチェックするとよいです。有料の場合は、相談料金も確認することを忘れないようにしましょう。
保障を受けながら貯蓄もしたい!保険会社や保険代理店は保険に関するお金の相談におすすめ
保険には、終身保険や個人年金保険、火災保険や自動車保険など種類があり、掛け捨てがよいか貯蓄型がよいかなど、選ぶのに迷ってしまうことも多いものです。
保険の加入は将来の安心につながりますが、保険料を支払わなければなりません。保険料を含め、自分や家族に適した保険を選ぶには、保険会社や保険代理店への相談が必要です。
保険会社や保険代理店では資産運用や貯蓄ができる保険の相談ができる
保険というと、生命保険のほか、火災保険や損害保険、障害保険など 火事や病気になったときの補償として加入するケースも多いでしょう。
保険には貯蓄型保険など、資産運用や貯金などもできる保険もあり、お金の相談窓口の一つとして検討するのもおすすめです。
貯蓄ができて資産運用にもなる保険というのは、掛け捨てではない保険です。満期時には満期保険金、解約時には解約返戻金として、それぞれのタイミングでお金を受け取ることができます。
毎月支払う保険料が積み立てられ、お金が戻ってくる保険を貯蓄型保険とも言います。貯蓄型保険と呼ばれるのは、主に次のような保険です。
- 終身保険
- 養老保険
- 学資保険
- 介護保険
- 個人年金保険
それぞれの保険には特徴や注意点があるため、適した保険を選ぶためにも保険会社や保険代理店で話を聞いてみるとよいでしょう。
保険会社にお金の相談をする際には取り扱い商品をチェックしてから
保険会社や保険代理店にお金の相談をした際、希望に合った商品があればそのまま手続きをすることができます。
保険の加入や見直しを踏まえたお金の相談をするのであれば、直接保険会社や保険代理店に行く方がスムーズです。
その際は、どのような商品を扱っているのかをあらかじめチェックし、希望の商品が充実している保険会社や保険代理店を選びましょう。
生活費や保険料の支払いに関する相談なら市役所や区役所などの公的機関がおすすめ
失業して生活するお金がない、税金が払えない、ひとり親で生活が苦しいなど、生活に困窮しているためお金の相談がしたい場合は、市役所や区役所などの公的機関がおすすめです。
市役所などの公的機関では対象や目的に合った制度を紹介してくれる
市役所などの公的機関では、お金の相談に対して適した制度を紹介してくれます。対象や要件に合えば、次のような給付金や貸付制度などが利用可能です。
低所得世帯・障害者世帯・高齢者世帯でお金に困っている | 生活福祉資金貸付制度 |
---|---|
ひとり親で20歳未満の子どもを扶養していてお金を借りたい | 母子父子寡婦福祉資金貸付制度 |
給付金を受けながら職業訓練もしたい | 求職者支援制度 |
職業訓練受講給付金だけでは生活費が足りない | 求職者支援資金融資 |
預金や資産もなく給付金などを受給しても最低限度の生活ができない | 生活保護制度 |
公的融資や給付金は誰でも受けられるわけではありません。審査によって利用できないこともありますが、相談にはのってくれるので、生活に困っているなら地域の公的機関に問い合わせてみましょう。
家計のやりくりに関するアドバイスや就職サポートもしてくれる
地域の自治体には、自立相談支援事業の一環として、家計管理や就労訓練のサポートなどの相談窓口があります。次のようなことで悩んでいる人は、相談をしてみるとよいでしょう。
- 収入が少なく生活をしていくためのお金の相談がしたい
- 家計をやりくりする方法がわからない
- 多重債務で返済が負担になっている
- 家賃や光熱費、給食費などを滞納している
- 債務整理などをしたが生活費に困っている
家計相談支援では、現在の家計の状況を把握し、課題を見つけ改善策を提案してくれます。家計における収支のバランスが取れる管理を目指すと同時に、必要に応じて公的給付や減免をはじめ、消費生活相談窓口や弁護士などと連携をして、適した支援をします。
住民税や国民健康保険料などが払えない場合は早めに相談する
住民税や国民健康保険料などが払えない場合は、市役所などに早めの相談をしましょう。自治体によって対応は異なりますが、猶予制度において納税日を延ばしてくれたり、分割で払うことはできたり、内容によっては減免を受けることができることもあります。
納税の猶予制度とは、市税等の徴収金の納付義務者のみなさまに「災害」、「疾病」、「事業の休廃止」、「事業における著しい損失」等、一時に納付することが困難となる法定の事由が発生した場合に、地方税法(昭和25 年法律第226号)第15 条等の規定により、納税を猶予することができる制度です。
保険料の納付が困難なときは、市役所保険年金課の窓口で納付相談をお受けしますので、滞納のままにせず、お早めにご相談ください。
なお、納付相談は、各出張所では行っていません。
また、災害など特別な事情がある場合には、保険料が免除になることがあります。
詳しくは、市役所保険年金課までお問い合わせください。
納税・納付ができないからとそのままにしておくと、延滞料が発生します。滞納を続ければ、財産の差し押さえなどが実行される可能性もあります。納税や納付ができない場合、まずは電話で問い合わせてみましょう。
慰謝料や債務整理などのお金の相談ができる弁護士は代理人として話し合いもしてくれる
弁護士にお金の相談をするケースも多いでしょう。法律に関するプロなので、相談にのってくれるだけでなく、代理人として裁判の手続きや、相手がいる場合は代理人として話し合いをしてくれるのも心強いです。
弁護士はお金に関する法律的なトラブルを解消してくれる
お金に関する次のようなトラブルや悩みは、弁護士に相談するのがおすすめです。
- 養育費を支払ってもらえない
- 債務整理をして借金を減らしたり、なくしたりしたい
- 遺産相続において親族間でトラブルが生じている
- 遺産を寄付したいけれど方法がわからない
- 交通事故などの賠償金について相談したい
- 会社に残業代を払ってもらえない
法律の専門家である弁護士にお金の相談をすることで、交渉などを有利に進められます。
お金の問題はトラブルに発展することも多く、当人同士ではうまく解決できないことも多いものです。弁護士に相談すれば、代理人として交渉や話し合いをしてくれるので、精神的にも負担が軽くなります。
法的なことは専門知識がないと、スムーズにいかないことも少なくありません。書類の作成や手続きなども任せることができ、問題なくトラブルや悩みを解消しやすいでしょう。
弁護士に相談する際には有料となることが多い
弁護士にお金の相談などをする際には、有料となることが多いです。相談内容によっては相談料が無料になるケースもあります。
一般相談
相談料金:30分以内5,500円(税込)
延長:15分につき2,750円(税込)クレジット・サラ金相談
相談料金:無料
また、お金の相談を無料で受けたいという場合は、法テラスや自治体で開催する無料相談会などに参加するとよいでしょう。
弁護士事務所によって電話やメールの相談は無料で受け付けているところもありますが、詳しいアドバイスを受けられない場合もあります。
弁護士にも得意分野などがあるので相談したい内容に実績があるかチェックする
弁護士にもそれぞれ得意分野があります。お金の相談をする際には、ホームページなどで実績などを確認し、その弁護士の得意分野や特に尽力している分野は何かを確認しましょう。
お金の相談だけでなく問題を解決する場合は、報酬を支払わなければなりません。料金の確認も必要です。
また、弁護士に相談や依頼をしたからといって、必ず希望通りになるとは限りません。弁護士の提案が希望と合わない場合もあるでしょう。
また、話しやすい、専門知識がなくてもわかりやすく説明をしてくれる、といった点や、相談者の今後も見据えたアドバイスをしてくれるといった点も弁護士選びのポイントです。
弁護士にお金の相談をするのが初めての場合は、無料相談などを利用して何人かの弁護士と話をしてみるのもおすすめです。そのうえで、依頼したい弁護士を選ぶとよいでしょう。
個人事業主や会社経営をしている人で税に関するお金の相談は税理士がおすすめ
税理士は税務の専門家なので、税に関するお金の相談に適しています。特に個人事業主をはじめ会社経営者など、確定申告や決算書、経理に関する悩み、または相続や贈与などといったお金の相談は税理士に相談するのがおすすめです。
法律に沿った節税方法や税務面からの経営的な相談ができる
税理士への相談は、税金に関することだけでなく、節税可能な設備投資など税務面からのアドバイスを受けることも可能です。次のような悩みがあるなら、税理士に相談をしてみましょう。
- 医療控除の方法がわからない
- 確定申告の方法を教えてほしい
- 法律に沿った節税対策がしたい
- 経費の適切な処理の方法がわからない
- 設備投資をする際に受けられる補助金はあるか
- 相続税対策をしたい
- 保険料を経費として計上したい
税理士は税に関する相談や相続、会社経営に関連するお金の相談などにものってくれます。
また、確定申告や相続税の申告などは、複雑なことが多く個人で行うと時間や手間がかかることもあります。税理士のような専門家に相談することで、間違いなくスムーズに申告できるでしょう。
税理士に無料でお金の相談をしたい場合は公的機関の相談会に参加する
税理士に無料でお金の相談をしたい場合は、自治体が主催する無料相談会などに参加するとよいでしょう。または、税理士会には無料相談窓口があります。税理士事務所によっては無料相談を受け付けているケースもあります。
税に関するお金の相談は、国税庁や税務署でも受け付けています。電話やチャットで相談も可能です。
無料でお金の相談ができるのはメリットなのですが、中には時間制限があったり、相談に時間がかかるような複雑な相談ができなかったりすることもあります。
個人に合わせた節税の方法、確定申告について細かいアドバイスが欲しいなどといった場合は、有料での相談を選択した方がよい場合もあります。
お金の相談をする際には内容や要望などを整理する
お金の相談をする際には、時間を無駄にせず、的確なアドバイスをしてもらいたいものです。そのためには準備をしてから相談に行くことが必要です。
相談したい内容や知りたいことを明確にしておく
無料相談では時間に限りがあったり、有料の場合は時間制だったりすることもあるので、相談する時間は大切に使わなければなりません。
そのためにも、次のような点を明確にしておくことです。
- 何に対して悩んでいるのか
- どのようなアドバイスがほしいのか
- 何について知りたいのか
- お金の相談をする目的は何か
知りたいことはメモを作成していくなどして、「肝心なことを聞き忘れた」ということのないようにしましょう。
持参する資料はすぐに出せるようわかりやすくまとめておく
お金の相談をする際には、情報をそろえておいた方がより的確なアドバイスをもらえます。家計の相談に行くなら、収支がわかるものや世帯年収、資産状況がわかる資料などを用意していきましょう。
資料を持参する際は、何がどこに書かれているかなどを把握し、わかりやすくまとめていくことをおすすめします。相談先で資料を見せる際、資料探しに時間がかからないようにしましょう。
無料相談か有料かをしっかり確認しておく
無料相談であっても、時間や内容によっては有料になったり、回数によっては有料になったりすることがあります。また、無料相談では一般的な内容しか教えてもらえない、具合的な相談は有料になるなど、相談内容が異なる場合もあります。
相談をする際には、無料か有料か、無料の場合はどの程度まで相談可能か、回数制限や時間制限はあるのか、などを確認しておきましょう。
相談先は相性が合い話しやすいなどストレスなく会話ができることも大切
お金の相談は切実な場合も多く、精神的負担を抱えている場合もあるでしょう。相談先は的確なアドバイスや対処をしてくれるだけでなく、信頼できて、話しやすいなど相性や考え方が合うといったことも踏まえて選ぶことです。
長期的なお付き合いをする相談先は心から信頼できることが大切
弁護士や税理士、FPや銀行などにお金の相談をする際は、心から信頼できることが大切です。お金の相談は自分や家族の未来にもかかわってくることです。信用できないと感じる相手には、心を開いて相談することはできません。
話しやすい、相性がよい、考え方やアドバイスに納得できると感じられなければ、さまざまな悩みを包み隠さず相談できません。
少しでも不信感を覚えたり、意見を押し付けられたり、営業目的で信頼できないと感じるなら、相談先を変えた方がよいでしょう。
対応が迅速で安心できる
お金の相談をした後、自分で対処できることもありますが、弁護士や税理士などに依頼して対処をしてもらうケースもあるでしょう。その際、迅速な対応をしてくれるかどうかも大切です。
早急に対処してもらえないと、イライラしたり不安になったりすることもあるでしょう。最悪、連絡が取れないために困ったことになるなどの事態は避けたいものです。
相談を予約するために電話をしても折り返しの電話が当日中にかかってこない、メールをしても返信に3日以上かかるといった場合、スピーディな対応とは言えないので注意しましょう。
メリットだけでなくデメリットや注意点なども教えてくれる相談先なら信頼できる
お金の相談をした際、対策やアドバイス、商品やサービスの紹介をしてもらう中で、メリットのほか、デメリットや注意点などを伝えてくれる相談先なら信頼できると言えるでしょう。
商品やサービス、悩みに対する解決策などは、メリットだけでなくデメリットや注意点などもあるはずです。悩みを解決するためには、デメリットや注意点を把握しておくのも必要なことです。
悩みが解決しない場合は複数の相談先を検討する
相談先をリサーチして相談に行ったとしても、必ずしも満足のいく結果になるとは限りません。その場合は、1ヵ所にこだわらず、複数の相談先を検討してみましょう。
ホームページや口コミだけではわからないこともあるものです。実際に話をしてみて、ピンと来なかったり、話がかみ合わなかったりすることもあるでしょう。口コミなどの評判がよくても、自分にとって最適とは限らないものです。
専門家に話を聞くのが初めてならなおの事、いろいろな先で話をしたり、聞いたりしてみることでわかることもあるでしょう。複数の相談先を利用して、自分が最もよいと感じるところを探しましょう。
専門家への相談は必要?お金の相談をするメリット
お金に関する悩みがあった場合、まずはインターネットで調べる人も多いでしょう。インターネットを見れば、お金に関する悩みに関する情報がたくさん掲載されています。
それなら、わざわざ専門家にお金の相談をしなくてもよいのでは?と考える人もいるかもしれません。専門家にお金の相談をすると、どのようなメリットが得られるのでしょうか。
効率的に悩みを解消できる可能性が高い
専門家にお金の相談をすることで、効率的に悩みを解消できたり、知りたかったことを教えてもらえたりすることが可能です。
インターネットの情報を見ても、知識がなければ適した情報を取り入れることはできません。情報があふれている中で、悩みを解決する方法を見つけ対処するのは困難なだけでなく、時間もかかってしまいます。
自分に適したアドバイスや対処法を提案してもらえる
専門家は相談者個人に合わせアドバイスやプランを作成します。インターネットで情報を集めることはできても、どの対処法が自分に適しているのか判断できないものです。
その点、専門家に相談すれば、悩みや要望を聞いたうえで相談者個人に合った解決策や提案をしてくれます。
自分では気づかない問題点を指摘してもらえる
専門家の視点から、問題点や課題を見つけてもらえるのも、お金の相談をするメリットです。
さまざまな方法を試しても、自分一人では解決できないことがあります。それは、自分では問題点がわからないことも要因の一つです。
専門的知識を得ることで正しい対処ができる
専門家にお金の相談をすれば、専門的な知識を得ることができます。独学で学ぶだけでは得られない知識や、豊富な経験から生まれるアドバイスを受けられるのは大きなメリットです。
専門的なアドバイスを受けられるだけでなく、知識を得ることで将来的にもその知識を役立たせ問題に対処できるようになる可能性もあります。
また、税金控除や節税、制度や手当などについてアドバイスをもらうこともでき、負担しなくてもよい税金を払わずにすむこともあるでしょう。
専門家の意見を聞くのは安心感があり精神的負担が軽減される
お金の問題に対して、十分な知識のないまま対処するのは難しく、不安なものですが、専門家の意見を聞き、納得できれば安心して対応できます。悩みを聞いてもらえるだけでも、精神的負担が軽くなるでしょう。
生活費に困窮する前に!お金の相談をした方がよいケース
生活費が毎月足りなくなる、貯金がなくて老後が心配など、お金に関する悩みはいろいろあるでしょう。しかし悩んでいるだけでは解決できません。
内容によっては早期に解決しないと、生活できなくなるということが起こらないとは限りません。次のような場合は、早めにお金の相談をした方がよいでしょう。
節約をしているつもりでも毎月赤字になる
浪費をしているわけでもなく、無駄遣いもしないようにしているのに毎月赤字になる場合、自分では気づかないところにお金を使っているのかもしれません。
無理に節約をしようとしても限界があり、思うような成果が得られません。専門家に相談して、家計のやりくりにおける課題を見つけてもらいましょう。
収入は生活費に消えていくだけで貯金がない
生活費は何とかなっていても貯金ができない場合は、投資や貯金、節税の方法などを教えてもらうとよいでしょう。貯金がないと、急な出費があった場合に対応できません。
仕事ができるうちはよいですが、収入がなくなった後のことも考えることが必要です。貯蓄のコツやポイントを専門家に相談してみるとよいでしょう。
借金が多く返済額が毎月増えていく
借金は利息も払わなければならず、完済しないと家計が苦しくなることがあります。カードローンやクレジットカードなどの返済のために借金をするようになると、多重債務者になるリスクが高まります。
借金をなかなか完済できない場合は、借金を減らす方法や借り入れをしないような家計の管理法などを相談しましょう。すでに返済が滞納しているなら債務整理などについて検討することも必要です。
保険に加入したいけれどどれがよいかわからない
「安心」を得ながら貯蓄ができるという保険について知りたいけれど、どれが適しているのかわからない、など保険について悩んでいるなら専門家のアドバイスをもらうことをおすすめします。
保険を利用して貯蓄をするのも方法の一つです。貯蓄型保険にもいろいろな種類があるので、比較検討をするためにも、専門家にアドバイスをしてもらいましょう。
投資など資産運用をしたいが自分で勉強するのは苦手
資産運用の一つに投資がありますが、投資はリスクもあります。知識がないままできるものではありません。金融商品の選び方や投資のコツなど、投資に関する知識がない人、また自分では勉強するのが苦手な人は、専門家に相談することをおすすめします。
夫婦でお金の使い方や家計に関する興味や考え方が異なる
家計は夫婦が一緒に考え、努力して管理していく方がうまくいきます。なぜなら、どちらか一方が節約をしても、もう片方が散財をしていれば意味がありません。一人で努力するのは疲れてしまうでしょう。
夫婦でお金に関する意見が違ったり、どちらかが興味を持たなかったりする場合、夫婦で専門家にお金の相談をしてみるのも方法の一つです。専門家の意見が、夫婦で家計を管理できるきっかけづくりにもなることもあるのではないでしょうか。
「お金の相談」に関連するよくある疑問
「お金の相談」に関するよくある疑問を集めてみました。参考になさってください。
Q FP(ファイナンシャルプランナー)はどのような相談にのってくれますか?
A 現在の生活費や家計の改善策をアドバイスしたり、将来における資産計画を提案したり、生活とお金に関する悩みを聞いてアドバイスや解決策を提案するのがFPです。
家計における節約のコツや赤字を出さない家計管理の方法、貯蓄の方法や資産運用の方法、住宅資金や教育資金を準備する方法や公的融資や手当などの活用方法など、お金や生活に関してさまざまな相談にのってくれます。
Q お金の相談は無料でできますか?
A 内容や相談先によって無料でできる場合と有料の場合があります。基本的に市役所など公的機関が主催する相談会やセミナーなどは無料です。独立して活動している専門家の場合、時間制など有料であるケースが多いです。
Q お金の相談をする際の注意点は?
A お金に関する悩みや聞きたいこと、解決したいことなどを明確にして、その内容に合った専門家を選ぶことです。相談先の実績や口コミを確認し、相談内容に詳しい専門家を選びましょう。
Q FPや保険会社などにお金の相談をするとしつこく営業をされることがありますか?
A 中には相談後に電話やメールなどで勧誘をされるケースもあります。口コミや評判などをチェックしてから相談に行きましょう。
しつこい勧誘は評判にかかわるため、近年ではあまりないようですが、もし、勧誘されても契約をする必要はありません。勧誘されるのを面倒に思わず、気軽に相談してみましょう。
Q お金の相談をする際、夫婦で話を聞くことは可能ですか?
A 夫婦で一緒に話を聞くことは可能です。ただし、席の確保などもあるため相談に行く際には夫婦で話が聞きたい旨を伝えておきましょう。また、子どもを連れていきたい場合は、同席可能か、キッズスペースなどがあるかなどを確認しておくと安心です。
お金に関する不安や疑問は専門家に相談してみる
お金の使い方や運用などは内容によっては複雑だったり、知識があることでお得になったり損失を防げたりすることがあります。知識がないままお金を使うより、専門家に相談した方がメリッは多いものです。
生活においてお金は重要なものです。しかし、家計のやりくりがうまくできなかったり、借金で返済が苦しくなったり、また資産運用について悩んでいたり、お金で悩むケースは数多くあります。
いろいろなお金の悩みは、それぞれ専門家がいるので適した相談先を選ぶことが大切です。お金の相談内容を明確にしたり、複数の相談先を利用してみたりして、自分に合った相談先を見つけましょう。